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キーレスの電池交換は自分でできる
キーレスキー(スマートキー)の電池残量低下の警告が出た。あるいは、反応が悪くなってきた。そんな時、わざわざディーラーに足を運んで、工賃を支払わなくても、この電池交換は、多くの場合、自分で簡単に行うことができます。数百円の電池代と、ほんの少しの手間だけで、愛車のキーを元気に蘇らせる、その手順と注意点を解説します。まず、準備するものは三つだけ。「新しいボタン電池」、「精密ドライバー(マイナス)」、そしてキー本体を傷つけないための「柔らかい布」です。最も重要なのが、正しい型番のボタン電池を用意することです。スマートキーによって使用されている電池の種類(CR2032, CR2025など)は異なります。キーの取扱説明書を確認するか、あるいは実際にキーを分解して、中に入っている電池の型番を確認するのが最も確実です。次に、交換作業に入ります。まず、スマートキーに内蔵されているメカニカルキーを引き抜きます。このメカニカルキーが、ケースをこじ開けるための道具になったり、あるいはケースの隙間を作るきっかけになったりします。キー本体をよく見ると、小さな窪みや隙間があるはずです。そこに、布で先端を保護した精密ドライバーなどを差し込み、てこの原理で、慎重に、そして優しくこじ開けます。無理な力を加えると、ケースの爪が折れて、元通りに閉じなくなってしまうことがあるので、焦りは禁物です。ケースが無事に二つに分かれたら、中の古い電池を取り出し、新しい電池をセットします。この時、最も注意すべきなのが「プラスとマイナスの向き」です。間違うと、キーは全く作動しません。古い電池がどちらの向きで入っていたかをよく覚えておくか、キーの内部基盤に刻印されている「+」や「-」の表示を確認しましょう。
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鍵屋に頼むといくらかかる?鍵が回らない時の料金
様々な対処法を試しても、どうしても鍵が回らない。そんな時は、無理をせず、速やかに専門の鍵屋に助けを求めるのが最善の選択です。しかし、プロに依頼するとなると、やはり気になるのがその費用でしょう。鍵が回らないというトラブルで鍵屋に依頼した場合の料金は、その原因と、必要となる作業内容によって大きく異なります。おおよその相場を知っておくことで、安心して依頼することができます。まず、最も軽微なケースとして、鍵穴内部の異物除去や、洗浄、注油といった「メンテナンス作業」で解決した場合。この場合の費用相場は、おおよそ八千円から一万五千円程度です。作業員の出張費と、専門的な洗浄剤や潤滑剤を使ったクリーニング作業の技術料が含まれます。次に、鍵自体の摩耗が原因で、鍵穴は問題ないが、新しい鍵を作成する必要がある場合。これは「鍵なし作成」と呼ばれる作業で、鍵穴から鍵の形状を読み取って新しい鍵を作ります。この場合の費用は、鍵の種類にもよりますが、一万五千円から三万円程度が目安となります。そして、最も費用がかかるのが、錠前(シリンダー)内部の部品が破損しており、修理が不可能なため、「シリンダーごと交換する」必要がある場合です。この場合は、「新しいシリンダーの部品代」と「交換工賃」が必要になります。一般的なギザギザした鍵であれば、総額で一万五千円から二万五千円程度。防犯性の高いディンプルキーの場合は、部品代が高価なため、二万五千円から四万円以上になることも珍しくありません。これらの基本料金に加えて、深夜や早朝などの営業時間外に依頼した場合は、通常料金の二割五分から五割増しの「時間外料金」が上乗せされるのが一般的です。
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車の鍵が回らない時の対処法
家の鍵とは異なり、自動車の鍵穴が回らなくなった場合、その原因として真っ先に疑うべき、特有のメカニズムが存在します。それが「ハンドルロック(ステアリングロック)」です。これは、盗難防止のために備わっている機能で、エンジンが停止した状態でハンドルを動かすと、ハンドルと同時にイグニッションキーもロックされ、回らなくするというものです。もし、あなたが車に乗り込み、キーを差し込んでも全く回らない、という状況に陥ったら、パニックになる前に、まずこのハンドルロックがかかっていないかを確認してください。多くの場合、このトラブルは非常に簡単な操作で解除することができます。ハンドルロックの解除方法は、至ってシンプルです。まず、キーをイグニッションキーシリンダーに差し込んだ状態で、片手でハンドルを握ります。そして、そのハンドルを「左右どちらかに、少し力を加えながら動かし」ます。この時、ハンドルはロックされているため、大きくは動きませんが、数センチ程度の「遊び」があるはずです。その遊びの範囲で、ハンドルを左右に小刻みに動かしながら、同時にもう片方の手で、キーを優しく回そうと試みてください。すると、ハンドルとキーシリンダー内部のロック機構が、ある特定の点で噛み合い、「カチッ」という小さな音や感触と共に、ロックが解除されます。そうなれば、キーは嘘のようにスムーズに回るようになるはずです。この操作で最も重要なのは、「無理な力を加えない」ことです。焦って、力任せにキーを捻ろうとすると、キーが曲がってしまったり、最悪の場合は鍵穴の中で折れてしまったりする危険性があります。車の鍵が回らないトラブルの、実に九割以上が、このハンドルロックが原因であると言われています。
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スペアキーが最後の希望になる
スマートキーを無くしてしまい、途方に暮れている時。その絶望的な状況を、一瞬にして解決へと導いてくれる、最強の切り札が存在します。それが、「スペアキー」です。なんだ、当たり前じゃないか、と思うかもしれません。しかし、その「当たり前」の備えを、日頃から、いかに戦略的に行っているかどうかが、いざという時の明暗を、劇的に分けるのです。スペアキーは、単に「もう一本のキー」ではありません。それは、スマートキー紛失という緊急事態における、時間的、金銭的、そして精神的なダメージを、最小限に食止めるための、最も効果的で、最もコストパフォーマンスの高い「保険」なのです。考えてみてください。もし、あなたが自宅の近くでキーを紛失し、家の中にスペアキーを保管してあれば、問題は、家族に連絡して持ってきてもらうか、あるいは、一度、自宅の鍵を開けてもらうだけで、ほぼ解決します。鍵屋やディーラーに支払うはずだった、数万円のキー作成費用は、まるまる浮くことになります。もし、あなたが遠隔地に一人で出張中や、旅行中であったとしても、自宅に保管してあるスペアキーを、家族に頼んで、速達で送ってもらう、という選択肢が生まれます。数日、車を動かせないという不便は生じますが、それでも、現地で高額な費用をかけて、見知らぬ業者にキーを作ってもらうよりは、遥かに安全で、経済的です。この「スペアキー保険」の効果を最大限に高めるための、重要なポイントが二つあります。一つは、「必ず、すぐに作っておく」こと。車を購入した際に付属してくるスペアキーだけでなく、もし一本なくしたら、すぐにディーラーなどで追加作成し、常に「バックアップがある状態」を維持するのです。そして、もう一つが、「保管場所の分散」です。全てのキーを、一つのキーホルダーにまとめて持ち歩くのは、最もリスクの高い行為です。一本は普段使い、もう一本は自宅の決まった場所に。そして、可能であれば、少し離れた実家や信頼できる友人に、さらにもう一本預けておく。この「リスク分散」の考え方こそが、常にあなたを「負けない」立場に立たせてくれる、最強の戦略となるのです。